e-歯通信「飲み込み」のための舌の力と姿勢の関係について
「飲み込み」のための舌の力と姿勢の関係について
皆さん、飲食をした時に食べ物や水分が変なところに入ってむせる、という経験をされたことがあると思います。昔はこんな事なかったのになぁ…という程度から、年配の方になると、いつもむせてしまうし食事が嫌だな…外食もちょっと…と、だんだんと食に対する楽しみが減ってしまう場合も少なくありません。
食べ物は、舌が上あごにしっかりと押し付けられることで喉の奥に運ばれて行きます。低舌圧といって、舌の力がうまく働かないと「むせる」という症状が出やすくなるのです。
舌を取り巻く筋肉は、舌骨下筋群をいって鎖骨や胸骨に繋がっています。背中が丸まり、顎が少し前に出た姿勢になると、この筋肉が伸びてしまい、舌が下の方に引っ張られるので舌圧が上がりません。
背筋を伸ばし、胸が開いた状態になると舌骨下筋群が緩み、舌が上に上がりやすく舌圧が上がるようになります。背筋を伸ばすためには骨盤をしっかり立てなければいけません。そして骨盤が立った状態を維持するのに働く筋肉が、太ももの裏側の筋肉なのです。この太ももの裏側の筋肉をストレッチし、骨盤の位置を正しく維持することで、舌の位置も安定し、むせが減るというわけです。
高齢者施設では、車椅子のまま食事をするより、椅子に座りテーブルで食事をする方が飲み込みがうまくいくというケースがあるそうですが、姿勢と舌の位置の安定によるものと考えられます。
スムーズな「飲み込み」のために太ももの筋肉も重要、というのは驚きですね。姿勢に関するストレッチや、舌のトレーニングなどに関しては、当院の歯科衛生士がご指導いたします。50歳以上の方は、保険で口腔機能検査も可能ですので、お気軽にお声がけください。
医療法人 明貴会 山口歯科医院、三条山口歯科では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染症対策の一部を行っております。また、訪問歯科でも感染対策行っております。ご来院される際は、ご来院される際のお願いをご覧いただきますようよろしくお願いいたします。
山口歯科医院所属